2014年12月31日水曜日

コノハナサクヤヒメさま、そして、美保岐玉。感謝の思いでいっぱいです。

皆さん、美保岐玉、知っていますか??

出雲国造(出雲大社宮司)が代替わりの際、
天皇陛下の御前でご皇室の弥栄を祈り
「美保岐玉(みほぎだま)」を奉献するのです。

これは、古代からの慣わし。

私は、延喜式祝詞の中で一番古式で美しい響きだったのが、
『出雲国造神賀詞(いずものくにのみやつこのかんよごと)』だったので、祝詞の授業で、それを私は調べました。すごく美しいのです。

出雲の国造さまは、お父さんを亡くされた直後に、
次の国造になるべくお世継ぎさんが熊野から火おこし
臼をお借りしてきて火を起こすのです。

その日から彼はその日でしか食事をしません。
今の千家さんも尚、その例にもれません。

哀しみに暮れる間もなく、当時はすぐに新任の国造さんが
神の生活に入ります。そして、宮中に上がるのです。

神賀詞を奏上するために、です。
その祝詞がすごく美しい。

で、その時に、その祝詞にも書いてある、
赤と白と緑で称えられている詞に即して、
帝に「美保岐玉」を献上するのです。
ネックレスの形になっています。

帝も、太刀やら御宝をたくさんくださいます。
一年ご奉仕して、もう一度、その神賀詞を奏上するために
宮中に上がります。繰り返すことが大事なんです。

宮中の新嘗祭や、
伊勢神宮の神嘗祭の大御饌を繰り返して差し上げるのと一緒です。

「美保岐玉」は出雲でとれる青石・白めのう・赤めのうを使用します。
青石で作られた勾玉は「深い水の色を表した命の源の象徴」
白めのうで作られた丸玉は「髪が真っ白になるほどの長寿を願う」
赤めのうで作られた管玉は「若々しく赤みをおびた顔になるよう健康を願う」との意味が込められています。

さる御方、私の生徒さんでもある方が、
出雲へゆくというので、美保岐玉の話をしたんです。
どんな気持ちで奉ったのかなぁ。最高の祈りを込めた印。
美保神社、美保岬とも関係あるだろうなぁ。

そしたら、
その『美保岐玉のネックレス』を
私のためにお持ちくださったのです。









12/27・28に、桜の神 コノハナサクヤヒメさまとの
深いご縁の神秘的な出来事があり、
続いて…美保岐玉。

私は、本当に心を込めて2015年、
剱舞、歌舞をお捧げせねばなりません。
来年は20周年の桜月流美剱道。
心身尽くして、一門、皆と共に力を合わせて、邁進致します。

皆さま、輝きのよいお年を!!!

桜月流/O-Getsu Ryu 神谷美保子

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全文をここに掲載しますね。

『出雲国造神賀詞 』

八十日は在れども、今日の生く日の足る日に出雲國の國造姓名、恐み恐みも申し賜はく、 掛けまくも恐き明御神と大八嶋の國知ろしめす天皇命の大御世を手長の大御世と斎ふと(若し後の斎の時には後斎の字を加ふ)為て、 出雲國の青垣山の内に下つ石根に宮柱太知り立て、高天原に千木高知り坐す伊射那伎の日真名子加夫呂伎熊野大神櫛御気野命國作り坐し大穴持命、二柱の神を始めて、百八十六社に坐す皇神達を、某甲が弱肩に太襷取り挂けて、伊都幣の緒結び、天の美賀秘冠りて、伊豆の真屋に麁草を伊豆の席と苅り敷きて、伊都閉黒まし、天の厳和に斎みこもりて、志都宮に忌ひ静め仕へ奉りて、朝日の豊栄登に伊波比の返事の神賀吉詞を奏し賜はくと奏す。

高天の神王高御魂命の皇御孫命に、天下大八嶋國を事避り奉りし時、出雲臣等が遠祖、天穂比命を國體見に遣はしし時に、天の八重雲を押し別けて天翔り國翔りて、天下を見廻りて返事申し給はく、豊葦原の水穂國は、昼は五月蝿如す水沸き夜は火瓮の如く光く神在り。石根木立青水沫も事問ひて荒ぶる國なり。

然れども鎮め平けて皇御孫命に安國と平けく知ろしめし坐さしめむと申して、己命の児、天夷鳥命に布都怒志命を副へて天降し遣して荒ぶる神達を撥ひ平け、國作しし大神をも媚ひ鎮めて大八嶋國の現事顕事事避らしめき。

乃ち大穴持命の申し給はく、皇御孫命の静まり坐さむ大倭國と申して己命の和魂を八咫鏡に取り託けて倭大物主櫛厳玉命と御名を称へて大御和の神奈備に坐せ、己命の御子、阿遅須伎高孫根の命の御魂を葛木の鴨の神奈備に坐せ、事代主命の御魂を宇奈提に坐せ、賀夜奈流美命の御魂を飛鳥の神奈備に坐せて、皇御孫命の近き守神と貢り置きて、八百丹杵築宮に静まり坐しき。

是に親神魯伎神魯備の命の宣はく、汝天穂比命は天皇命の手長の大御世を堅石に常石に伊波ひ奉り、伊賀志の御世に幸はへ奉れと仰せ賜ひし次の随まに供斎(若し後の斎の時には後斎の字を加ふ)仕へ奉りて朝日の豊栄登に神の禮白臣の禮白と御祷の神宝献らくと奏す。

白玉の大御白髪在し、赤玉の御阿加良び坐し、青玉の水江玉の行相に明御神と大八嶋國知ろしめす天皇の手長の大御世を、御横刀広らに誅ち堅め、白き御馬の前足の爪、後足の爪の踏み立つる事は、大宮の内外の御門の柱を上つ石根に踏み堅め、下つ石根に踏凝し立て、振り立つる耳の弥高に天の下を知ろしめさむ事の志のため、白鵠の生御調の玩物と倭文の大御心も多親に、彼方の古川岸此の古川岸に生ち立てる若水沼間の弥若叡に御若叡坐し、須すぎ振る遠止の美の水の弥乎知に御袁知坐し、麻蘇比の大御鏡の面をおしはるかして見行す事のごとく、明御神の大八嶋國を天地日月と共に安けく平けく知しめさむ事の志の太米と、御祷の神宝を擎げ持ちて神の禮白、臣の禮白と、恐み恐みも天つ次の神賀吉詞白し賜はくと奏す。



『口語訳 』

八十日と日柄は数多く有りますが、今日のこの吉日にあたりまして、出雲国造姓名が恐れ畏まって申し上げまするに、言葉にかけて申し上げるのも畏れ多い御現神としてこの日本の国を治められます天皇様の大御世を長久の大御世でありますようにと寿ほぎますために、出雲国の木々の青々と生い茂る山々があたかも垣根のようになすころに、地の下にある盤石な石まで深く宮の柱が立ち、又大空高く千木が立つ御神殿に御鎮座遊ばされます、伊射那伎の鐘愛され給う御子で、最も尊い神なる熊野大神櫛御気野命と、この国土を開拓し治められた大穴持命と、二柱の神を始めと致しまして国中に鎮まり坐す百八十六社の皇神等を、私の弱肩に太い襷を取り掛けて、斎み清めた木綿の緒を組紐として結び、木綿の鬘を頭に戴き冠つて、斎み清めた真屋に人の手の触れられていない清浄な草を刈り清浄な席として敷き設け、 神饌を調理する竃の底を火を焚いて黒く煤づかせて、神厳な斎屋に篭って、安静なる神殿に忌み鎮めて御祭を営み、この朝日の差し昇る良き日にここに参朝して復命の神賀の吉詞を奏上致します事ここに奏します。

高天原の尊貴なる神、高御魂命が皇御孫命に天の下の大八嶋国の国譲りを仰せになられました時に、出雲臣達の遠祖、天穂日命を国土の形成を覗う為にお遣わしになられました時に、幾重にも重なった雲を押し分けて天を飛翔し国土を見廻られて復命して申し上げられました事は、「豊葦原の水穂国は昼は猛烈な南風が吹き荒れるように荒ぶる神々が騒ぎ夜は炎が燃えさかるように光り輝く恐ろしい神々がはびこっております。岩も樹木も青い水の泡までもが物言い騒ぐ荒れ狂う国でございます。然れどもこれらを鎮定服従させて皇御孫命には安穏平和な国として御統治になられますようにして差し上げます。」と申されて、御自身の御子、天夷鳥命に布都怒志命を副へて天降しお遣わしになられまして荒れ狂う神々を悉く平定され、国土を開拓経営なされました大穴持大神をも心穏やかに鎮められまして大八嶋国の統治の大権を譲られる事を誓わせになられました。

その時大穴持命の申し上げられますには、皇御孫命のお鎮まり遊ばされますこの国は大倭国でありますと申されて御自分の和魂を八咫鏡に御霊代とより憑かせて倭の大物主なる櫛厳玉命と御名を唱えて大御和の社に鎮め坐させ、御自分の御子、阿遅須伎高孫根命の御魂を葛木の鴨の社に鎮座せしめ、事代主命の御魂を宇奈提に坐させ、賀夜奈流美命の御魂を飛鳥の社に鎮座せしめて皇御孫命の御親近の守護神と貢りおいて御自分は八百丹杵築宮に御鎮座せられました。

ここに天皇様の親愛せられます皇祖の神の仰せられますには、汝天穂日命は天皇様の長久の大御世をいつまでも変わる事無く御守護申し上げ、盛大なる御世として繁栄せしめ奉れと仰せ賜りましたお言葉を国造代々伝えて参りました通りに斎事をお仕え申し上げてこの朝日の差し昇る良き日に当たりまして神の礼白臣の礼白として御世の寿祝を祝福する神宝を奉献致します事を奏します。

ここに献上致します白玉の如く天皇様の御髪が真っ白になるまでも御寿命は長くあらせられまして、赤玉の赤々と輝くように竜顔も勝れて麗しく御強壮にましまし、緒に貫いた青玉が水の江の行相のように整い乱れぬように明御神として大八嶋国を統治遊ばされます天皇様の長久なる大御世を捧げ奉ります御横刀にて広く世を打ち従えて揺るぎ無く礎を固めて、白い御馬の前足の爪、後足の爪を踏みたててここへつれ来る事は、大宮の御門の内外の柱を地の底までも踏み固め揺るぎ無いものとして、この馬の耳を振り立てます事は聞き耳を高々と立てる程天下を隆盛に治められます事への祝福でありまして、白鵠の生きた献物を御愛玩され倭文布の文様がしっかりと通っているように大御心も乱れる事無く、彼方や此方の古川岸に生え出る若々しい「みるめ」のようにますます若々しく若返りになられまして、奉献の物を濯ぎ清める淀の水が溯って流れるように若返りになられまして、真澄の大御鏡の面を払い清めて御覧になられます事のように、天皇様が大八嶋国を天地日月と共にいつまでも平安に統治遊ばされます事を祝福致します為にこれらの神宝を捧げ持って神の礼白、臣の礼白としてつつしみ畏まって祖先の神より代々伝わりますこのめでたき良き詞を奏上致します事を奏します。





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