2013年7月22日月曜日

サン=テグジュペリ「人間の土地」を読みながら。

昨日、たった3時間外出しただけで、
こんなにも体力を消耗するとは。
外界の歩行リズムの早さに、全く取り残された。

こちらは秒速10センチ。
たかだか50メートルを歩くのに5分かかる。
よく入院患者さんが点滴を引っ掛けながら歩けるようになっている
五輪一柱のガラガラがあるが、あれは本当によくできている。
スムーズに進むし、体重をかけてもバランスを欠かない。
私がいかにあれに頼って歩行していたのか、痛感させられる。

その消耗でか、今日は、なかなか身体が動かせられない。
日がな寝そべっていて、爆睡してはちょっと起き、また混濁。

夕方を過ぎて、少し体力が回復してきたように思う。
こんな状態で...正直、先が思いやられるような...

しかし、まだ手術して一週間を過ぎたばかりと考えれば、
ここまで回復できたことを神さまに感謝するべきとも思った。


この入院では、皆さんがたくさんの本をお見舞いにくださった。
宇宙の本、星の王子さまの本、小鳥の図鑑、野草の辞典、
サムライの画集、ミッフィの塗り絵、弓道の古書などなどなど。

本はページをめくっているだけでも楽しい。

いつもとてもよくして頂いている方から、
ペンギンの写真集を頂戴したが、その中の
夕日に向かってコロニーに帰るペンギンくんのシルエットがあって。
こういう子たちには、本当に癒されます。



今日は、とにかく頭が枕から上がらない雰囲気なので、
私はサン=テグジュペリの「人間の土地」を読み始めました。

これがまた、堀口大学訳で、素晴らしいんです。
いま、窓の外に雷と雨がざーざー降ってきて。
サン=テグジュペリと、この悪天候を飛んでいる、
そのもののシーンに突入中。
あまりに喉が乾いて、
ミッフィの可愛らしいコップに水を取りに行き、
いま、戻ってきたところ。ふと、思い立って書いています。

さぁ、ウォーターチャージしたので、
再び、悪天候の空の中へ突入してきます。



当時の飛行機乗り、
空を飛ぶ人たちの、研ぎ澄まされた感性には驚かされます。

大地を、星を、山々を、そして光を探しながら、
闇夜やもやにあっては、気配や計算を駆使して。
彼らは有限な燃料で空を飛んでいたのですね。

本文中、彼は水星を目視しています。
私なんか、青い空に金星すら探せない...。

空には憧れます。
鳥にも憧れます。
だから、飛行機乗りにも憧れます。

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