2012年1月12日木曜日

僕とライカの旅…という本との出会いの理由

これはペンタックスのK-r というカメラ。
私は、この子に「ラムダ」という名前をつけている。
うち(桜月流)の門下の者なら、皆、私のラムダを知っている。


この子は、2010年の12月にやって来てくれたのでした。
それは突然の予期せぬ贈り物で…
信じられないような出来事でした。

私は、なんと、
マンガ家 大暮維人さんに関係するとある記念パーティで
このペンタックスの一眼レフを頂戴するという
幸運にめぐまれたです!

どんなに驚き嬉しかったことか〜♡

一眼レフなんて持ったことがなかった私。
だから、私はこの子を大切な日におろしたかったのです。
それで、国立天文台に行くことになっていた12/25に
立派なリボンのかかった箱から出して天文台へ持って行ったのでした。

その夜、大きな天体望遠鏡で見せてもらったのは
「おひつじ座のラムダ 二重星」。
明る方が黄色い星、もう一方が青い星という二重星だった。
おひつじ座の中で、11番目に明るい星だからラムダの名が
ついた星。
α(アルファ)、(ベーター)と数えて、11番目はλ(ラムダ)。
だから、ラムダというのです。

その黄色と青い兄弟星は、すごくきれいで。
私は、その日の星にもらった祝福を込めて、
このペンタックスにラムダという名前をつけたのだった。

それから、一年と少し。
ラムダはいつもずっと私と一緒だった。
何でもパッととれば、いきなりきれいに写る。
暗くても明るくても、人物でも動いていても、食べ物でも風景でも。


でも、ただひとつ撮れないものがあった。
それは、お空に浮かぶ三日月だった。
大好きな三日月を、私の目で見たままに撮りたい。
あの薄い細いお月さまのエッジ。
夕空に、まだ空が明るいうちにあがってくる細いあの三日月。

あのお月さまをいくら撮ろうと思っても…撮れない!!
デジタルな感じにぶーっと雑に膨らんで、
おおよそ三日月とも思えない星になる。

??? それがずっと不思議で寂しかった…。


そんなある日。
三日月と金星、木星が並んでいた日。
私は、その月のエッジが撮れないラムダを抱えて、
ある先生にこの悩みを打ち明けた。

その先生とは、宇宙物理学者の佐治晴夫先生。
私が、世界一尊敬している科学者先生だ。

すると、先生は
「ライカ持ってくればよかったなぁ。撮ってさしあげられたのに。」
と、そうおっしゃった。

ライカ!!
昔、金環食をテニアン諸島の海上で観察すべく
天文チームが観測に出るという時、
私は、佐治先生のおかげで、そのすごいチーム混ぜていただいて
最も中心に入る観測点に出かけ、その言葉にできない
生と死の狭間みたいな蒼い海と空を見たことがある!のだか。
あの旅で、先生が持っていらしたカメラがライカだった。

シャッターをきると、独特の、時間が止まったんじゃないかと思うようなシャッター音がする。
ライカのシャッターをきるのは何かしらの儀式のようで。
私がデジカメでラフに思い出をコピーする写真とは大違いだった。


「あの時の時をとめるカメラか…。」

私は、ライカのことをすごくよく覚えていた。

そして、先生は、

〜 ライカのレンズは、人間の目に似た特性をもたせてあって
細かいところの描写は解像度が落ちるように設定されている。〜

というようなことをおっしゃった。

え!!!!!!何それ!!!
それで、私は、なんだか「ライカ」「カメラ」のことが
すごくすごく気になって。
あれやこれや、先生に聞いてしまった。

すると、先生は一冊のご本を紹介して下さった。



藤田一咲さんの「僕とライカの旅」だ。(エイ出版)

☆☆ ♡♡ ☆☆ ♡♡ ☆☆

はてさて、その本が今日、やってきた!
本屋さんで取り寄せたのだった。

パリの写真からはじまる。
きれいな本。
あるカメラマンが、はじめてライカと旅した記録フォトエッセイ。

わぁ。。。
光の柔らかなこと。
なんかいいなぁ。。。
ひきこまれちゃうなぁ。。。

この本は、外で読みたいな。
どっか、高原に行って読もうかな。
そんなご本なのでした!!






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