2013年2月24日日曜日

待宵の月「夢流しの作法」満ちました!

旧暦正月十四日。
14番目の 美しい待宵の月が上ってきます。




私は、まず、なぜこの日にこの作法をするのか。
そして、夢とはなんなのか。
祖母に教わった話をさせて頂きました。



夢は、必要だから見るのです。
夢は神さまからの贈り物。
思い描くヴィジョンとしての夢も、
夜見る夢というヴィジョンも、同じなのです。

だから、一年間でいっぱいになってる場所をきれいにするため
宝舟にいらぬものを全て洗い流すべく運びさってもらい
また、新しい一年の良き夢が入ってくるようにという祈りを込めて
今日の御作法をするのです。




お話の後、さっそく鏡文字の練習をしてみます。
まず、空で書き...



一回だけ紙に練習します。







そして、
いよいよ、夢流しのための鏡文字と鏡の舟を和紙に書いてゆくことに。

今日、ご用意したのは「大寒の御水」。
若水や満月水を使う場合もあります。

その御水で、墨をすります。
心を落ち着けて、心ゆくまですります。




時が参りましたら、各々が鏡文字を書いてゆきます。




全員が心を込めた集中をしています。






全員が鏡文字を書き終えたら、
私が歌います「ヤマト歌」の声響の中、鏡の舟を書き入れ、
祝ひの呪(しゅ)をかけます。



全員、完成です!!
ほっとした、皆さんの安堵が会場に溢れ出します。

さぁ、一汁の「七種粥」をご用意しました。
これは、延喜式にあるもの。以前にもブログでお話しました。

古代米、もち粟、稗、黍、ゴマ、小豆、
そして、葉ものは、葟子(ムツオレグサ)に代わって大根の葉です。



同じく大寒水を使い、塩は満月塩。
味付けは、お塩だけですが、本当に心と身体に優しい食べ物。
私は、この七種粥が大好きです。

これは、旧暦の正月十五日に食されるとも書かれているので
待宵の「夢流しの作法」を終え、めでたく召し上がって頂くには
とてもよい御品です。


さて、しかし、この作法は今日のみで終わるものではありません。
ここから、また明日にかけての作法が残されています。

私たちは今日書いた鏡舟の絵図を持ち帰り、
枕の下に敷いて一晩眠るのです。
わるいもの、いらぬものは、全て舟が持ち去ってくれます。

その鏡舟の絵図は、明日のうちに川や海などへ流します。
それが 望月の「夢流しの作法」です。

この両方の法により、「夢流しの作法」は完成するのです。






小オーゲツくんにも見守られて....



私の助手をしてくれた相澤ちゃんも、ちゃんと書き上げて。





待宵の月「夢流しの作法」、めでたく、満ちました!




共に同じ時を過ごして下さった皆さま、
本当にありがとうございました。

全作法が満了したら、また、お会いしたいです。
今日は京都から、横浜からと、ご遠方の方々もおられました。
ご縁に心からの感謝を申し上げます。

私は、秩父の上流の川へ出でて、
夢流しの願いを込めて参ります。

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