松明の火がゆらめいて
木々に影を映し出す姿。
神官の踏む玉砂利や祈りをひとつに立ち現すような動き、
きぬ擦れ、合図の奥へと遠響きするような太鼓、
正殿の奥 御簾の向こうにぼんやりと灯るろうそくと
遠く微かに聞こえる雅楽の音。
祭主さまのお美しいこと、
衣装の張りと柔らかさ。
きれいに立ってらしたです。本当に。
ひとりだけ朱色の袴がすずやかで、
麻を頭に巻いておられました。
そして、なんと星の美しかったことか。
すばるが、ぼぉっと、優しく輝いて。
白鳥やオリオンの向こう側にベガ。
真冬と真夏の星がひとつのお空に見えました。
内宮さんの正殿の景色が夜というのはありえない。
あの風の吹き抜ける門の屋根の上に星が輝いていたのは
本当に感動でした。
大切な儀式の撮影は禁止です。
許されたマスコミの方だけ。
伊勢神宮の奉納写真家
宮澤正明さんはおられたかもしれません。

2011年の神嘗祭より 宮澤正明氏の撮影されたもの。
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