2012年2月22日水曜日

ガリレオの物語 絵本「星の使者 」

三鷹に、星と絵本の森…という絵本の図書館があります。
日本家屋の中いっぱいに、絵本が並べられています!




一日中いても飽きないところ。ずっと絵本を読んでいていいんです。
(子供達もいるので、飲食は禁止ですけどね。)

今日も朝からいろんな絵本を読みましたが
その中でも、とてもすごく感動した一冊が
「星の使者 -ガリレオ・ガリレイ-」でした。




地動説を唱えたことで、当時絶大な権力を持っていた
カトリック教会から有罪とされてしまったガリレオ…。

ガリレオは、最期の時まで別荘で監禁されることになります。
フィレンツェの自宅には一生戻ることを許されないままでした。

それでも死ぬまで、宇宙や星や空のことを
考えることはやめなかったガリレオ。科学者の英雄です。

ガリレオ…。
真実をつきとめたのに、ずっと教会に認められず。
死して尚、長きに渡り認められず。
彼は熱心なローマ・カトリック信者だったのにもかかわらず、
その教会から厳しい裁判と迫害にあい…
しかし、宇宙を見上げることをやめなかった人。

今、宇宙のことがこんなにわかったのは、
ガリレオのような科学者の観察と研究結果だったのに。



下の写真は、ガリレオが星の観察に使っていた望遠鏡のレプリカです。
こんな小さな単眼望遠鏡で、ガリレオは惑星の動きの正体を
尽きとめたんですね…。




「それでも地球は回っている…」
La Terra si muova e non sia centro del mondo


地球は動いてる。
そして、中心じゃない。

ガリレオが教会で死刑を言い渡された時に
つぶやいたとされる言葉です。




絵本中に、こんな文章がありました。




自然科学の問題を論じるとき、
書物に記されていることすべてが正しいと思い込まずに、
実験や観測で直接たしかめ、
すじみちをたてて考えなければなりません。

科学においては、多くの人が信じているからといって、
正しいとはかぎりません。

たったひとりの知性が花火のようにきらめいて、
真実を照らし出すこともあるのです。
深く考えなければならないことがらに限って理解が浅く
知識がとぼしい人ほど結論をいそぎたがるものなのです。




1992年、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世は、
ガリレオ裁判が誤りであったことを認め、ガリレオに謝罪しました。
ガリレオの死去から実に350年後のことです。

その後も色々報道がなされていたので、教会内でも大き過ぎる問題
だったのでしょうが、ヨハネ・パウロ2世法王さまは、
やはりすごくご立派だったと思います。

その後ベネディクト16世は2008年12月21日に行われた、
国連やユネスコが定めた「世界天文年2009」に関連した説教で、
ガリレオらの業績を称え、地動説を改めて公式に認めました。

桜月流が、ユネスコのパリ本部に招聘されて
記念事業公演を行った直後のことでした。












あの時の報道。
すごく驚いたので、よく覚えています。

350年の歳月を経て…教会に認められたこと
ガリレオもガリレオご家族も…天国で、どんなに喜んだでしょう。

本当は英雄の名誉と栄華なる人生を送れた人だったのに。
時代というのは皮肉です。


この絵本作者ピーター・シスが
本を締めくくった言葉通り…

「ガリレオの考えは、はじめから、ゆるぎない真実だったのです。」

どんな逆境にもめげず、
信じた道をとことん見定めて突き進んだガリレオ。
ガリレオが親しんだピサ大聖堂、行ってみたいな。

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